相続対策コンサルティング - 総資産10億円からの戦略コンサルティング 福田財産コンサル

相続対策は難しい

相続対策は大変難しいです。
経験を積めば積むほど、その難しさを実感します。
理由は、相続対策は「分割」「納税」「節税」の三つありますが、
これらを同時にうまくまとめなければならないからです。
三つ同時にというのが大変なのです。

資産の大半が預金であれば、「分割」や「納税」の心配は必要ありません。
ところが、預金には「節税」効果が全くありません。

預金を「節税」効果の高い不動産に変えたとします。
今度は「分割」と「納税」がやりにくくなります。

では、「分割」しやすいようにと、不動産を兄弟3人に分割したとします。
規模の利益を失い、「資産価値」が下がってしまうことがあります。

駐車場では「節税」効果が低いというので、
アパートを建てて「節税」を狙ったところ、
納税用地を失い「納税」に苦労します。

「節税」効果が高いということで、一つの不動産だけが資産だとすると、
「分割」が難しくなり、共有名義で相続することになり、
将来に問題を先送りします。

「分割」「納税」「節税」そして「経済価値」の全てに注意を払って
相続対策をしなければなりません。
素人がこれらを意識せず相続対策を行い、失敗し後悔する人々が絶えません。

もう一つの理由は、感情が表面化しやすいことです。
ビジネスであれば冷静になって対応できる人間関係でも、親族間ということになると遠慮がなくなり、つい感情的な対応をしてしまうということです。
このことについては、後で述べましょう。

本末転倒の「相続対策」はしない

間違えのない相続対策をしていただくために、絶対押さえておかなければならない原理原則をまとめてみました。
興味のある方はご覧になってください。

とりわけ、絶対に犯してはならない間違えに気を付けてください。
それは資産価値を落とす節税です。
節税以上に資産価値をおとしてしまっては本末転倒です。
ところが、実際にやってしまっている資産家の方がいかに多いことでしょうか。
下記の「相続対策不変の三原則」をじっくり読んでみてください。

「相続対策不変の三原則」を見る

さらに、相続対策についての基本を学びたい方は、「相続対策10ヶ条」をご覧ください。
相続対策を考えるうえで、気を付けることが整理されています。

「相続対策10ヶ条」を見る

やはり節税対策だという方へ

相続対策で人気なのはやはり「節税」です。
節税で気を付けなければいけないことが二つあります。
一つに、目先は節税になるけれども、将来的には増税になるというものです。
相続税、贈与税、所得税、譲渡税、消費税が複雑に絡み合います。
一方が良くても他方で不具合となる話がほとんどです。

節税を売りにした話のほとんどが目先のメリットしか触れず、
将来のデメリットを伏せています。
トータル、デメリットというのはたくさんあります。
租税特別措置法の利用などが典型例です。
財務省の役人は天才です。制度上得られる節税話のほとんどは、封じ込められています。うわべの節税対策は眉唾だと思ってください。

唯一、節税で正しい話があります。
それは制度上の節税の話ではなく、評価と時価の乖離をついたものです。
時価は高く、相続税評価は低くなる財産構成にしておくことは節税の王道です。

詳しくは
「収益不動産が節税になる理由」をご覧ください

相続対策とは上手な資産設計

ほとんどの方が資産活用をなりゆきでやっていたと思います。
税理士、銀行員、不動産業者、その他の専門家・実務家の方々に勧められて始めたという感じです。
本当は、資産設計は人生設計から逆算して行ないます。
まず、これからどんな生活を送りたいかイメージします。
そのために必要な毎月の収入目標を決めます。
毎月200万円ほしい人と毎月30万円で十分という人では、運用方法やリスクの取り方が違います。
資産家個々のリスク許容度も考えます。
リスク許容度を超える大きな借金をかかえ、夜も眠れなくなり、病気し、早死にしては、本末転倒だからです。
自分の人生設計だけでなく、親からの資産承継と子への資産承継も念頭にいれます。
おおげさに言えば親・子・孫三代の最大幸福を考えるのが資産設計です。
人生設計ができたら次は資産経営です。
資産経営とは最適なポートフォリオをつくることです。英語でいうと、アセット・マネジメントです。
5年に一度くらいは、ポートフォリオの見直しをします。
相続対策は難しいものではありません。特別な対策など必要ありません。
普段から適切な資産設計が出来ていれば、分割・納税・節税という相続対策が自然に出来ているのです。

 ここで忘れてはならないのが、仲の良い親族関係を維持するということです。
自分の人生設計だけでなく、親族全員の生活設計を考えてあげて、仲の良い親族関係を維持してください。


抽象的になりすぎたので一つの具体例で説明します。

事例1

相続対策として「資産の組み換えによる不動産投資」を行った場合の話です。不良資産(収益力、換金力、節税力のない資産)を優良な収益不動産に組み換えておきます。そのことにより、収益力がついて、生活を安定させ、余裕があれば将来の納税資金を蓄積することができます。時価より相続税評価が低くなる(約1/3)になるので節税力があります。立地が良いので換金力があります。納税用の資産にもなります。優良な収益不動産を手に入れることが出来たら、資産家にとってはお宝を手に入れたことにもなります。また、相続で大切な分割対策にもなります。

ある資産家の方が、高齢者施設に移りました。すでに父は亡くなっていたので、空家になりました。その敷地は生活を一にしていないので小規模宅地の評価減は使えません。貸家にしたり、アパートにして事業用で小規模宅地の評価減は使えますが、立地が悪いので止めました。思いきって売却し、その資金で東京都内のファミリーの中古区分マンションを入居者付きで、3戸買いました。
用料をまかなうことができました。残りの2戸は家賃収入を得て、金融資産を増やしてくれます。相続が起きました。長男・次男・長女が仲良く1戸ずつ相続しました。分割対策にも資産の組み換えは有効です。


事例2

東京都内で複合ビルを持っていた資産家がいました。親の自宅、長女の自宅、長男の事務所と作業場、店舗、賃貸住居が混合した複合ビルです。ビルは老朽化しているうえ借金も目いっぱいついていました。このまま、相続が起きれば、兄弟3人で共有名義になってしまいます。過大な借金の返済義務は3人に課せられます。賃貸マンションや貸し店舗の管理も3人で行なうことになりますが、責任の所在がはっきりせず問題が起こりやすいといえます。共有名義は不良資産なのです。そこで、相続前に思いきって複合ビルを売却することになりました。ローンを返済し、残ったお金で事業用資産の買換え特例と自宅売却の3000万円控除を活用し、自宅2戸とオフィスビルに組み換えました。次男と長女は将来自宅の相続を長男がオフィスビルを単独で相続することにしました。事前の資産の組み換えで遺産分割をしやすくしたうえ、借金も軽減でき、新しいビルになりました。相続後ではなかなかこのような老朽した複合ビルは売れないので、売り急いで安く叩き売っていたことでしょう。
分割のこと、納税のこと、節税のこと全てを満たすのが、優良な収益不動産への組み換えです。


いかがでしたでしょうか。
これら実例は実際のドキュメンタリーです。

他にもたくさん事例があります。
残念ながら、貴方にそっくりそのまま当てはまるというものはないと思います。ですが、各事例から何らかの教訓が得られると思います。            
ぜひ一度ご覧になってください。                        


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専門家、実務家をコーディネートする

相続対策の執行はプロの専門家・実務家をコーディネートしながら進めていきます。
例えば、税理士さんには相続税の試算と相続税の納税準備を、
土地家屋調査士さんには相続税納税のために売却する土地の確定測量を、
不動産鑑定士さんには広大地の鑑定評価を行ってもらい、相続税評価を下げる検討を、
司法書士さんには相続関係図の作成と名義の移転登記をお願いします。
納税用地の売却時には不動産業者さんのお力をお借りしながら、入札による最高値の売却を目指します。また、事前の相続対策として相続評価の低い収益不動産に組み換えるお手伝いをしてもらいます。
その際、金融機関さんには、最優遇金利で融資をして頂くようご協力を頂きます。
取得した収益不動産はビルメンテナンス会社さんや賃貸管理会社さんに管理をお願いし、
保険会社さんに保険を付けていただきます。
相続後の土地活用として建築士さんに賃貸ビルや賃貸マンションを設計していただき、
ゼネコンさんに建築をお願いします。
また、被相続人の意思確認ができないような状態の場合、成年後見人の制度の手続きを弁護士さんにお願いします。
その役割を全うするためには、
収支・建築・相続・法務・税務・金融・管理・市場・保険・鑑定・所得・経営・不動産投資・不動産などに対する幅広い知識と経験が必要とされます。
ところが、それぞれの専門家の立場によって方向性が違い、セクショナリズムに陥ることもあります。
専門家ほど深く自分の領域にこだわり、全体を見失ってしまう傾向があるからです。
相続対策は「全体最適」かつ「将来最適」ではなくてはなりません。
専門家、実務家を動かしまとめる高度なマネジメント能力が必要とされます。
 自分が不慣れで難しいと思われたなら、コンサルタントの力を借りてみてはいかがでしょうか?

相続対策の専門家・実務家のコーディネート(例)

       プロセス            目的      

       内容      

    専門家・実務家     
初回面談 信頼関係づくり 会社紹介 ニーズ把握 相続アドバイザー
二回面談 ウォンツの把握 名寄せ帳等の資料取得 相続アドバイザー
相続財産の把握 節税の糸口発見 土地の評価 不動産鑑定士
相続税の計算 現状を数値で認識 納税額の把握 税理士・公認会計士
資産の色分け・企画 活用方法の検討 ROA分析 不動産コンサルタント
プランニング 計画案の具体化 建築計画、開発計画 一級建築士・コーディネーター
明け渡し等問題解決 阻害要因削除 明け渡し交渉等 弁護士
測量 測量 現況測量・確定測量 土地家屋調査士・測量士
換金 資金調達 土地処分 不動産業者
10 建築 施工 施工 建築会社
11 融資 資金調達 有利な交渉条件 金融機関
12 登記 保全 保存登記・移転登記等 司法書士
13 賃貸管理 運営 身体管理・建物管理 不動産管理会社
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15 結果確認 時期対策作り 新たな現状把握 相続アドバイザー
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