連載「実践 事例で考える 不動産コンサルティングの進め方(41)」 ~意識改革が進む2代目資産家へのアセットマネジメントコンサル事例~
福田 郁雄 株式会社福田財産コンサル 代表取締役
第41回 千葉県(東京都近接地)Tさん
~意識改革が進む2代目資産家へのアセットマネジメントコンサル事例~
農業を行なう地主から資産経営者へと移行してきた資産家は、現在2代目の40代・50代に世代が移ってきています。これらの若い世代は、社会に出て様々な勉強をして、新しい価値観で資産経営・賃貸経営を行なう様に変化しています。
意識改革の始まった資産家へのアセットマネジメントコンサル事例を通して、2代目資産家に対する有効なコンサルをご紹介します。
-依頼者の状況-
依頼者は…
Tさん 54歳
千葉県(東京都近接地)のTさん
母親(85歳)、奥様、息子三人(18歳,17歳,13歳)の6人家族
依頼者の要望は…
先祖から引き継いだ土地を活用して、父親の代から不動産経営を行なってきた。父から不動産業を引き継ぎ、自分の責任で不動産賃貸事業を行なってきて、ある程度目処がついたところです。次の展開をどうすれば良いか、一度プロの目から見て欲しい。
実際の展開は…
1.財産診断で客観的に資産を把握
T家では祖父・父親の代に農家から不動産賃貸業へ移行してきたそうです。その事業を引き継ぎ、Tさんは今まで自分なりに不動産賃貸業を行ない、地元に収益不動産を5軒所有する資産経営者です。
経営がある程度落ち着いたので、ここで客観的に次の対策を考えたいと思ったときに、地元の銀行の支店長から当社を紹介されました。私の書籍を読み、当社の方針を理解してくださった上で、初回面談をしました。
初回面談で、資産内容や現在の状況を伺い、まずは財産診断から始める事にしました。財産診断をすると固定資産税評価ベースでROAは10%を超えており、大変すばらしい診断評価です。健全な賃貸経営を営んできたことが分かりました。
ただ現状は良くても、今後の社会変化に対応するためのアドバイス、次のステップの方向性についてのプロの意見をTさんは求められていました。
コンサルタントから見た課題は下記です。
・母親の相続税納税について
・駐車場として利用している低利用地を有効活用へ
・今後増える税金対策(減価償却費が減り、金利も少なくなっていくため)
・建物の老朽化に伴う修繕費の増加への対策
以上は、急ぎの問題ではないので、顧問契約を結び一年かけて所有する財産についてTさんのご相談に対し助言・面談を行なうことにしました。
2.Tさんのこれまでの資産運用
Tさんの所有しているビルは、ほとんどローコストで建設されており、それがROAの数字にも反映されています。一棟だけ8階建の複合ビルが昭和55年建築で老朽化が進んでおり、維持管理に費用がかかります。所有しているビルは立地がすべて良いので、優良なテナントが入ってくれて、きちっと稼働しています。
Tさん一家は、もともと農家でしたが、この地域に鉄道が通る際に土地を売却し、そのお金を元手に2棟のビルと1棟の倉庫を建設しました。祖父と父親が実質無借金経営で始められたのが大きな勝因の一つです。一時期は経営が厳しい時もあったそうですが、バブル前の建築費が安い時に建築していて、時期が良かったこともあり、ひどい状況にはなっていませんでした。
もちろんビル経営をすることは、資産活用に加えて相続対策としての意味もあります。父親が税理士と戦友で、その方がいろいろアドバイスしてくれたのを忠実に理解して実行したそうです。その方のフィルターがあったので、外からもたらされる様々な話の本質をつかめたのでしょう。対策の効果があり、父親の相続はスムーズに済んだそうです。
父親から事業を引き継いだTさんは、曾祖父の代から住んでいる自宅を建て替えて、自宅併用のビルを建設しました。賃貸事業が上手く回っているので、余裕を持って建てられたそうです。
その後は、ミニ区画整理も実行されています。鉄道が通る時に土地を売却したために分断された地域があり、Tさんの所有していた土地も細切れになったため、暫定的に駐車場にしていたそうです。その地域の地権者約30人でミニ区画整理を行ないました。Tさんの土地は、道路付が良かったため、あえて区画整理に参加しなくても良かったのですが、地域のためにもなるうえ、資産価値は上がると判断し積極的に組合活動に参加しました。
助走期間に1年とり、地権者間のコミュニケーションをしっかり取り、みんなが納得するまで話し合いました。組合を立ちあげて約3年で無事に区画整理が完了しました。区画整理のコンサルを中心に、農協や市のサポートも得ながら行っていきました。施工業者もコンペを行い、造成費も安く抑えることができました。同じ地域の人同士なので協力しやすかったそうです。
区画整理に参加された方の中には、戻ってきた土地を分譲したり、アパートを建設した方もいましたが、Tさんは相続税の納税資金用としてそのまま駐車場として暫定利用しておきました。バス便なのに近隣にアパートが増えてきて、この土地でアパート経営は厳しいと感じていたため、この土地を活用したり、アパート建てる発想はなかったそうです。では、他に何か活用はあるか考えましたが、状況的に思いつかなかったそうです。このまま相続時まで所有していても良いが、何か良い活用があればやりたいという気持ちを持っていました。
3.数値で実感 低利用地売却のご決断
当社でのROA分析の結果、賃貸事業は大変健全な経営がされていることが分かりました。それに対し、駐車場・畑はROAが全てマイナスとなっており、上手く活用されていないことは明らかでした。もちろん相続税納税用地として所有し続け、相続が発生したら売却して納税することも一つの手です。が、このまま所有することは機会損失でもあります。そこで、低利用となっている駐車場の資産の組み換えを提案しました。Tさんも、ROA分析表を見て、現状を数字で実感されています。もともと何か活用をしたいと考えていた土地です。Tさんはこの提案に賛成してくださいました。
土地は4か所です。土地の価値・面積は様々で、中には建築が不可能で売却困難が予想される土地もありました。そこで4区画まとめてバルク売りをする作戦をたてました。
近隣の立地特性を踏まえ、建売住宅用地が最有効使用という判断をしました。当社で大手と地元の建売業者を26社ピックアップし、物件をご紹介しました。その中から反応のあった5社でシールド入札を行なうことにしました。
物件紹介書の備考には下記の内容を記載しました。
・メインは①の駐車場ですが、①②③④をまとめて売ることが条件です。
②③は建築不可なので、評価があまり出ないものと自覚しています。
・④は現在駐車場ですが、隣地の方が購入を希望しています。
・①だけしか買えなくて、しかも思い切った価格が出せるのであれば、その旨お申し出ください。
また、Tさんとは、業務委託を結びました。下記にその概要を記します。
不動産コンサルティング業務委託契約書 委託者と、受託者とは、甲および甲の親族の所有する後記記載の不動産について、下記の通り不動産コンサルティング業務委託契約を締結する。 (業務委託) 第1条 1.甲は乙に対し、以下の不動産コンサルティング業務を委託し、乙はこれを受託した。 ① 後記記載の物件番号1~4のバルク売り(一括まとめ売り)入札による土地の売却業務 (原則、現況有姿、瑕疵担保無し、確定測量済での売却とします) ② その他、乙が承諾した上記に付帯する事項 2. 本業務に要する費用は甲の負担とするが、実施について乙は予め甲の承諾を得るものとする。 3.乙は上記業務につき、適宜進捗状況を書面および口頭にて報告する。 (甲の承諾事項) 第2条 1.乙は以下の項目ついては予め甲の承諾を得ることとする。 ① 入札により売却する不動産の価格 ご参考までに物件1について別紙、土地建物評価レポートを添付します。 (物件2~4は現状建築不適格につき、評価が困難となっています。) 価格表示は「ご相談」とし、買主に最大限出せる価格を出していただきます。 (競争原理の確保等) 第3条 1.乙は甲の最大限の利益を確保するために、原則複数の取引先に打診して最も条件の良い相手と取引を行うよう管理するものとする。 2.乙は甲から知りえた個人情報を本業務の遂行以外の目的で使用しないこととする。 【対象物件】 物件1 所在:●●、地番:●●、地目:●●、地積:●●㎡ 物件2 所在:●●、地番:●●、地目:●●、地積:●●㎡ 物件3 所在:●●、地番:●●、地目:●●、地積:●●㎡ 物件4 所在:●●、地番:●●、地目:●●、地積:●●㎡ □スケジュールの目安 入札準備 8月 入札期間 9月 契約 10月 決済 11月 *入札方式はシールド入札方式とし、入札参加者の状況によりスケジュールが変わります。 |
4.バルク売り作戦で資産をまとめて整理
区画整理の中にある駐車場は誰が見ても、建売に適しており売却は可能なのですが、道路のついていない農地や、切れ端の土地は簡単には売れません。そこで考えたのが、優良な区画整理の中の土地と不良な土地をセット販売することによって、不良な土地も売るという作戦です。
不良な土地は相続税評価や固定資産税評価は高いものの、市場価値が低いものです。
物件を紹介し、反応のあった5社でシールド入札を行ないました。すると大手パワービルダーと地元の不動産業者から好反応がありました。ほぼ同額の札を入れてくださり、甲乙が付けがたい状況となりました。この状況をそれぞれ2社にお伝えし、最終的には地元の不動産業者が1千万円価格を上げて、購入することになりました。
この不動産業者は、収益物件開発、賃貸・管理、売買、リフォームなど幅広い事業を展開している中で、特に開発に力を入れています。ちょうど売却地域が、この会社の最重要エリアだったため、どうしても欲しい土地だったことで最後に価格を頑張って提示してくださいました。地元の名士であるTさんから土地を購入することによって、地元での口コミ・良い噂の効果も価格に反映されたようでした。
このような、自宅やマンションのような一般的ではない不動産の場合、販売戦略によって大きく価格がぶれます。今回は販売戦略が上手く当たったケースになります。
駐車場契約の解約、自動販売機の解約、市役所への貸し農地の解除等、売主側が行う条件整備はTさん自らが行ないました。さすが、賃貸事業を長年行ってきており、不動産の勘所を押さえていらっしゃいました。
5.収益不動産への組み換え 錦糸町~銀座~神楽坂
土地の売却が無事に済みました。現金でこのまま保有していても利息が少額しかつかず、機会損失となります。Tさんはこの事を良くご理解されて、すぐに収益不動産を購入することにしました。
当初予算は、売却した金額と同額の融資を受け、2倍のレバレッジをかけるということにしました。まずは物件探しです。最初、錦糸町の一棟マンションを検討しました。1階に店舗とマンション14戸です。価格は約2億5千万円、ネット利回りで5.7%です。購入の意思を固めて買付証明書を提出しましたが、銀行の融資が下りるのに時間がかかり、別の買い手に渡ってしまいました。この差はほんの数時間の差でした。Tさんは収益不動産の売買スピードに驚かれたようでした。
次は、銀座の事務所ビルを検討しました。約2億4千万円です。利回りは低いのですが、銀座と言う立地ブランドがポイントです。6階建で、1~4階に事務所5室、最上階の5,6階が居宅です。オーナーは80歳代の女性で、1階事務所と5.6階居宅部分を使用しています。明け渡しの日程は相談して決めることにしました。購入の意思を固め、購入条件を当社と売主側の仲介業者と詰めることにしました。
話を詰めていく段階になり、売主側は引っ越し先がいつ見つかるかわからないので、引き渡し日は分からないというのです。これでは話になりません。オーナーさんの引っ越し先が見つかるまで、リースバックをしたらいかがでしょうか? とご提案しましたが、何で自分のビルで家賃を支払うのでしょうか?との疑問を持たれたようで話が進みません。
あまりにも売主の明け渡し時期が明確でないのでは、Tさんのリスクとなります。購入後すぐにローンの支払いが発生するのに、家賃が入るのが半年後~1年後では大きな機会損失となります。この一点だけをもってみてもこの物件を購入するということは見送ることが正解です。また、老朽化が進んでおり、リニューアル工事概算見積りを出してもらったところ4千万円程度かかると分かったことも、購入を見送った一因です。
リニューアルの企画を立ててくれ、概算見積りまで出してくれた、地元大手のビル管理会社の皆様には余分な仕事をさせ、申し訳ないことになりました。
その後、神楽坂の一棟マンションをご紹介しました。価格は約3億3千万円で、店舗、1DK・2DKが12戸です。年間2千万円程度の家賃が見込めます。Tさんはすぐにご見学に行き、購入の意思を決定しました。売主は、錦糸町のビルを紹介してくれた不動産会社です。以前、少しの差でTさんが購入できなかったこともあり、優先的に考えてくれたようです。担当者の方もしっかりしており、1カ月程度で、契約~決済までスムーズに進みました。

3件の収益不動産を検討しましたが、最後の神楽坂のビルが一番バランス良いという感想をTさんは持たれました。
錦糸町はペンシルビルなので、維持管理費がかかります。購入した後にかかる経費については、不動産管理業をしているTさんはプロです。
銀座のビルには、話が見えないリスクがありました。売主が素人であったので、その点でも取引の苦労が予想されました。老朽化のため、今後リニューアルが必要ですが、それも読めません。リスクがある分は価格に反映され安くなりますが、見えないリスクがそれに見合うかが読めませんでした。
神楽坂のビルは、エレベーターも無く設備も小ぶりなので維持管理費も押さえつつ、人気地区なので入居の心配も少ないです。土地の比率が大きいので、資産価値が下がりにくいのもポイントです。今後、お金持ちの好むエリアの価格が上がっていく傾向があるので、長く所有しても良いという判断もありました。
融資については、10年固定で金利1%前半という驚異的な低金利で組んでいただきました。時代のタイミングを見て、低金利時代に投資を行なうのは、得策と言えるでしょう。アベノミクスの金融緩和のお陰か、長期金利が下がっている時期でタイミングも抜群です。
駐車場と畑のままだと資産1億8千3百万円、年間収支は約-100万円で、ROAは-約0.5%でした。一棟マンションに組み換えたことによって、資産は3億3千万円に、年間収支は1千8百万円、ROAは約5.4%に改善しました。(図表)組換え対象地のB/S・P/L・C/Fの変化
最初に挙げたコンサルタントから見た課題の相続税対策・所得税対策・修繕費の対策は、低利用だった駐車場や農地を資産の組み換えという有効活用することによって、キャッシュフローを改善させ、金融資産を増やすことによって解決することができます。
6.3K(決意・期限・基準)が意思決定のポイント
収益不動産の購入の依頼を受けても、依頼者に意思決定をしていただくのに時間がかかることがあると思います。すでに不動産投資に慣れていらっしゃる方は意思決定の時間が短いですが、慣れていない方は色んな事を考え過ぎて、時間が経ち、良い物件程ライバルも多く、僅差で購入できないこともあります。
今回は、三度目の正直で良い物件を購入できましたが、Tさんは、最初の錦糸町の物件をタッチの差で購入できず、スピードが大切と身を持って学んだそうです。
収益不動産の購入決定ポイントは、マイホームとは違います。100点満点を求めるより、自分で作った基準を満たしたらOKというレベルで決めないとスピード感についていけません。
私が思う収益不動産購入の際の基準は3Kです。
・決意(購入するという意思)
・期限(いつまでに購入するか)
・投資基準(地域、値段、利回り、交通利便性、築年数等)
まず一番大切なのは、最後の投資基準、すなわちモノサシを持つということです。基準がないまま探している人は、いつまでたっても決めることができません。
基準にかなうかどうかは消去法で良いのですが、基準を超える物件と出会いイザ決めるという段階ではスピード感が求められます。ですから、投資基準を持つということが何よりも大切なのです。
ご自身で投資基準を持つということは、かなりの経験と場数を踏む必要があります。最初はどうしても、欠点ばかりが目につきます。不動産は美点凝視が必要です。圧倒的な特徴や利点を持っていれば、細かい欠点には目をつぶるということも大切です。
不動産コンサルタントは依頼者の経験不足を補ううえで心強い投資基準を提供できます。依頼者に投資基準を持っていただくようにすることは不動産コンサルタントの最も大切な仕事の一つです。
7.次の代への事業承継を見据えて
戦前から不動産業を行なってきた大地主は別ですが、戦後に賃貸業を行なってきた場合、50~60代の2代目へ世代が移ってきています。1代目が良い時代にそれなり進めてきた不動産賃貸経営を、時代が変わった中、切り盛りしていかなければなりません。大学まで進み、仕事をして世間に揉まれたりと社会勉強をしているので、経営者の視点を強く持つようになってきています。そのような2代目経営者には、昔ながらの地縁・血縁営業では通用しません。道理が通ったコンサルが求められます。
2代目経営者のニーズは
・しっかりと納得して進めたい
・不透明な状況を明確にしてほしい
・数々の選択肢を提示してほしい
・理由を明確に説明してほしい
このような意識変革が進んだ資産家のニーズに応える必要があり、公認 不動産コンサルティングマスターの皆さんの活躍の場が広がっています。
キーワードは法人の徹底利用です。法人は永遠です。相続がありません。税率も個人より低いうえ、損益通算も自由自在です。相続税の評価に対しても法人の方が有利な点があります。
何にもまして、単なる大家さんから資産経営者への意識改革が生まれます。今後は益々法人の活用がコンサルの中で求められます。資産管理会社から資産所有会社への移行、一般社団法人の活用、LLC(合同会社)の設立等です。
Tさんももちろん法人の活用を積極的に行っています。今回は個人の資産を売却し、その資金を法人に貸し付け、さらに法人がレバレッジをかけ収益不動産を購入しています。
依頼者の感想
以下に依頼者Tさんの感想を付け加えておきます。依頼者の視点が見えてきます。
大きな買い物の決断
普段の仕事は、不動産管理業の割合が大きいです。なので、土地の売却や収益不動産の購入の際は、スピード感に驚きました。そういう世界があったという事を生身で感じました。一歩踏み出すのは勇気がいりましたが、錦糸町の1軒目があったからこそ、3軒目で納得のいく物件を購入できたと思います。水先案内人である福田さんがいなかったら、今回のことは出来なかったと思います。土地の売却と収益不動産の購入を、続けて出来たのも良かったです。
大きな金額を使うときは、買うまではしっかり調べて、買ったら自分で育てていけば良いと感じています。管理の実務を知っているので、不安はありませんでした。ただ、物件選定の目利きはプロにお任せしました。同じ不動産でも、管理と売買は違います。知っている方に任せるのがベストだと思いましたね。
自分が引き継いだものを、次の代へ
賃貸事業の仕事は実地で学んできました。早くから任せてくれた父に感謝ですね。今回、売却と購入が一連の流れで出来て良かったです。タイミングと出会いが良かったと思います。出会いを引き寄せるには、勉強することも重要だと感じました。
今は私の仕上げの段階で、そろそろ次の世代も見据えていく時期だと考えています。いつまでも自分がやっているのではなく、息子に任せていこうと思います。息子が学校を卒業したら、外で5年程勉強させて世間に鍛えてもらいます。その後、家業を任せていこうと考えています。
最近になって、経営とは人間性と実感しています。時期を見て、息子にも福田さんの話を聞かせたいと思います。私自身も父にしてもらった日常の会話の中でされる話が、今思うと勉強になりました。父にしてもらったことを、子供達につなげていこうと思います。
賃貸管理業を通して見えてきたこと
賃貸管理業もサービス業だと思います。これからも本業の軸足は家賃です。その積み重ねを内部留保して、1~2年してある程度収益が貯まったら、また収益不動産等に移していこうと思います。
現場を自分の目で見ることが重要ですね。実務をやっていると、雑誌の記事やテレビの報道とは違うこともあるなと感じています。自分の目で見ると、真実は単純でシンプルですね。